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思考場療法(TFT)でやる事と効果


思考場療法®(TFT)というのは、心の問題を引き起こしている原因に、意識を集中している状態で、特定のパターンで、ツボをタッピング(叩く)したり、目を動かしたりする事で、心の問題を解消する方法です。

 

期待できる効果や特徴としては、次のようなものがあります。

  • 即効性がある
  • 一度解消した問題はぶり返さない
  • クライアント(依頼者)が安全に対処できる
  • 肩こりや腰痛など、身体の痛みが解消される事が少なくない

 

一見すると、怪しげに聞こえる方法ですが、冷静に考えると、非常に、理屈の通った方法である事がわかります。

 

この理屈を理解するには、まず、一般的な心理カウンセリングや心理セラピーで行われる事について、ご説明しておく必要があります。

カウンセリングとセラピー


カウンセリングというと、「話しを聴いてもらって、それに対してアドバイスをもらう。」所と思われがちですが、実際には、話しをじっくり聴いて、物事のとらえ方や考え方をアドバイスするカウンセリングの部分と、傷ついた心を癒し(ヒーリング)たり、原因を解消する事で、つらい思いから解放するセラピーの部分とがセットになっています。

 

もちろん、話しをじっくり聴いてもらう際に、カウンセラーは、依頼者(クライアント)の話す事を肯定的に理解し、お話しされている事を整理したり、クライアントの気持ちや気分に共感した上で、整理した形で代弁してくれますので、話しをじっくり聴いてもらうだけでも、ある程度のヒーリング効果が期待できます。

 

しかしながら、通常は、話しをするだけで解消できない根深い原因が潜んでいるもので、より効果を高めるには、根深い原因も含めて解消する心理セラピーが必要になります。

 

例えば、「人の目が気になる」「緊張しやすい」といった悩みの場合、ものごとのとらえ方や考え方を変えて日常の生活を少し楽にするという方法もありますが、こういった場合、幼少期・成長期の頃に、「親が非常に厳格であった」「DVを受けていた」「イジメを受けていた」といった消化できていない心のわだかまりや気分を持ち続けている事が多くあり、その部分から解消していく心理セラピーが必要になってきます。

 

恐怖症や強迫症なども、過去の経験が影響している場合が多く、同様に、過去の経験の部分から解消していく必要があります。

自律神経の調整がポイント


「不安な気分になる」・「胸のあたりがモヤモヤする」・「落ち着かなくなる」・「ゆううつになる」といった症状の他、「胸が苦しくなる」・「肩がこりすぎて痛い」・「腰が痛い」といった強い症状まで、症状の出方には、いろいろありますが、これらはいずれも、頭で考えてどうにかなるものではなく、心が感じた事が、自律神経のバランスを崩し、その結果として、様々な症状を引き起こしているわけです。

 

セラピーでは、こういった自律神経のバランスを正常な状態、もしくは、リラックスした状態にもっていくものですが、問題の原因になっている事を考えても、自律神経のバランスを崩さないようにする必要があり、これが難しい作業になります。

 

ある方法では、その原因について考えてみて、とらえ方が変わるようなアドバイスなどで気持ちの整理や気づきを与えて解消を試みます。

 

また、ある方法では、過去の経験した時の自分自身を「もう大丈夫だよ」と安心させたり、許してあげたりといった事で、過去の自分を癒す事で、問題の解消を試みます。

 

「過去の自分」や「本心を話す自分」と仮想的に向き合って座り、それぞれの立場で話しをするといった方法をとる場合もあります。

 

こういった方法は、アダルトチルドレンが原因の場合に、よく使われます。

 

また、呼吸法と組み合わせる事で、問題の解消を試みる方法も多く、これは、呼吸自体が自律神経と関連している事から、呼吸法によって自律神経のバランスを調整する方法は、とても理にかなっている方法だといえます。

 

これらの方法は、うまく合えば、問題解消の効果が期待できますが、いずれにしても、自分で自分を納得させるようなものなので、精神的に辛くなる場合もある上、比較的、時間もかかります。

 

思考場療法®(TFT)では、この自律神経のバランスを調整する方法に、ツボのタッピング(叩く)や、軽い目の運動を使うので、精神力で自分の考え方を変えたり、納得させたりする辛さを感じる事なく、問題を解消していけるわけです。

自律神経の調整だけなら様々な方法がある


自律神経のバランスを整える事や気分をリラックスさせるだけなら、様々な方法があります。 例えば、マッサージなどのリラクゼーションもあれば、カイロプラクティックや鍼灸といった、整体・ツボ刺激などもその一つです。

 

ただ、これらリラクゼーションでは、外的に蓄積したストレスの一時的な解消や姿勢や身体のゆがみの調整による症状の解消ですので、根本原因が心にある場合、一時的に問題は解消されたとしても、根本原因が解消されていないので、じきに、症状が戻ってきます。

 

思考場療法 (TFT)では、感じている気分そのものに意識を合わせるだけでなく、「いつ頃から症状が始まったか?」「その時に、なにか変った事がなかったか?」など、原因となりそうな事を探り、その時の状況に意識を合わせてもらいます。(この作業をチューニングと呼びます。一般的なカウンセリングにおけるフォーカシングに似ています。)

 

その上で、ツボのタッピング、つまり、自律神経の調整(リラクゼーション)を実施します。

 

これにより、根本原因に意識がチューニングされている状態であっても、楽な気分・リラックスした状態が作り出されるため、現時点で見えている症状も改善・解消される事になります。

 

思考場療法®(TFT)では、「一度解消した問題はぶり返さない」と言われていますが、これも、根本原因にチューニングして、その部分から改善・解消していく事による効果とも言えます。

 

通常のカウンセリングでは、こういった問題の解消には、依頼者(クライアント)自身の精神力にゆだねる事になりますが、思考場療法®(TFT)では、この作業の代わりにツボのタッピングを使うわけですから、依頼者(クライアント)自身の負担は、圧倒的に軽くなる事が想像つくと思います。

 

「いつ頃からか?」「なにか変った事がなかったか?」という問いに、依頼者(クライアント)が思い当たらない事があります。

 

思考場療法®(TFT)の中級以上のセラピストであれば、「診断」という作業ができますので、診断によって反応するツボのパターンから、どんな感情が隠れているかの予測ができ、そこから、例えば「激怒する事がなかったですか?」とか、「恥ずかしい思いをした事がなかったですか?」という問いに、「そういえば・・・」と思い当たる事を話していただける事が多々あります。

 

こういった事が起こりますので、逆に、「ツボに聞いた方が早い」という場合も少なくありません。

効果をその場で確認できる


思考場療法®(TFT)を使うと、よく、

「心に刺さったトゲが、スッと抜ける感じ」

「心の中にあった重い塊りが、バターが溶けるように、ジワーッと溶ける感じ」

といったような感想を述べられます。

 

その他、一通りセラピーが終了すると、

「知らないうちに、肩が軽くなった。」

「腰痛が無くなった」

といった感想も、比較的多く聞かれます。

 

このように、思考場療法®(TFT)を使ったセラピーでは、比較的、短い時間のうちに、効果を体感されます。ジワーッと効く場合は、ツボのタッピングを始めてから30分程度後、早い方では、ツボのタッピングをしている途中で、「あれっ?」といった感じで、「心に刺さったトゲがが抜ける」感じを体感されます。

 

こういった反応や体感される事は、普通に考えれば当たり前の事なのです。

 

例えば、ストレスを感じる(受ける)と

「胃が痛くなる」

「腸の調子が悪くなる」

といった身体的症状が、普通に起きます。また、この反応は、瞬時に起きます。

 

逆の反応も真で、

「胃が痛くなった」 ☞ 胃に関するツボを刺激する

「腸の調子が悪くなった」 ☞ 腸に関するツボを刺激する

といった事をすると、ストレスを受けた時に感じる重い気分が、その場で改善・解消される事になります。

 

実際には、ストレスによってダメージを受ける内臓は、痛みを感じないだけで、他にもありますので、「胃のツボだけ」とか「腸のツボだけ」というわけではなく、その他の内臓に関するツボを含めて、パターンに沿って、順番にタッピングする事で、より効果的に、受けたストレスによる気分の問題が改善・解消される事になります。

 

近年の医学的な研究(ハーバード大医学部の研究)においても、ツボの刺激が扁桃体やその他の辺縁系の過剰な活動を鎮める事が分かっています。また、特定のツボへの刺激は、「ストレスホルモンであるコルチゾールを減少させる」「ストレスを減少させる遺伝子を活性化する」「セロトニン、脳内モルヒネや喜びに関連する他の神経伝達物質の生成を増やす」といった効果をもたらす事なども明らかになってきています。

 

思考場療法®(TFT)が開発された頃には、現象的(臨床試験的)に、心とツボの関係を測定していたのですが、近年では、医学的・生理科学的にも、徐々に、解明されてきているという事ですね。
※ストレス度合いなどがわかるHRV(心拍変動)を測定する事で、改善効果を数値的に見る事ができますが、思考場療法®(TFT)開発当初から、HRV(心拍変動)で改善効果がある事は判明しており、手軽に改善効果を数値的に測定する手段として、今も使われています。

一度は試した方がいい。できれば早めに・・・


ご相談者やご依頼者の多くは、

「様々な療法を試したが効果がなく、最後の頼みに依頼したい」

といった事を言われます。

そして、実際にセラピーを受けてみて、

「今までのはなんだったのだろう」

という感想を述べられる方も少なくありません。

 

また、

「心療内科に長くかかっているが、改善しない」

「数年前に、心療内科での治療は終了したが、また、ぶり返して、再度、心療内科に通っている。」

といった方も、比較的、多くいらっしゃいます。

 

たしかに、「ツボトントンで心の病を改善・解消」と聞くと、一見、怪しく思えて当然なので、敬遠されがちなのはわかります。

 

しかしながら、やり方としては、

  • 原因に意識を集中して、
  • ご自身でツボをタッピングする
  • 軽く目を動かす
  • 特殊な呼吸をする
といった、とても簡単で、手軽に試す事ができる方法である事と、
  • その場で効果を実感できる
  • 一度解消した問題はぶり返さない(ぶり返しにくい)
という特徴があるので、試してみる価値はあるというか、長期間にわたる治療を受ける事を考えると、試さない方がもったいないように思います。

 

また、懐疑的に見られがちなのですが、

思考場療法®(TFT)は、30年以上に及ぶ米国での臨床試験を通して開発・確立された手法で、米国では、心理学会の一単元にも登録されている一つの科学的手法である事、

日本においても、最近、臨床心理士の資格取得の際の一つの単位として、思考場療法®(TFT)が組み入れられている事

など、を知っていただければ、懐疑的な見方も、少しは和らぐかと思います。

ますは相談してみましょう


思考場療法®(TFT)で対処できる症状は、軽いモヤモヤ感の解消から、身体の痛みの解消まで、非常に幅広いのですが、万能というわけではありません。

 

例えば、「DVを受けている。どうにかしたい。」という相談を受けたとしても、気分の問題を解消する事で対処する部類ではなく、「距離を取る」とか、それが不可能であれば、「行政に依頼する・弁護士に相談する」というアドバイス的な事しかできません。

 

しかし、これが、「DVをしてしまう。何とか自分を変えたい。」という事であれば、依頼者(クライアント)のトラウマや心の闇にも関わっている事なので、思考場療法®(TFT)による対処で、大きく改善する事が期待できます。

 

また、問題や原因となっている事に意識を集中し、その時の気分や感情を解消する事で解決をはかる方法なので、統合失調症のように、妄想や幻聴・幻覚といった症状に対しては、意識を集中する先が、妄想や幻聴・幻覚という事になるため、対処が難しくなります(対処していただける専門家もいらっしゃいますが・・・)。

 

なぜなら、具体的に感じている妄想や幻聴・幻覚は、瞬間的には取れるのですが、妄想や幻聴・幻覚を生み出している根本原因を解消しているわけではないので、新たに違う妄想や幻聴・幻覚を作ってしまうという結果になります。

 

これを解消するには、じっくりとヒアリング時間をかけて、根本原因を探っていく必要があるでしょうし、薬による治療と並行して行っていくなどが必要で、対処が難しいだけでなく、時間を有する事になります。

 

こういった事がありますので、いずれにしても、メール等で相談してみて、効果が期待できるかどうかの確認をされる事をおすすめします。

 

たいていの場合、メールでの相談であれば、無料で対応してもらえるでしょうし、思考場療法®(TFT)の専門家には、カウンセラーだけでなく、医師なども多くいらっしゃる上、一般社団法人 日本TFT協会に登録されている専門家間で、症例の対処方法の相談や紹介などもできる仕組みがありますので、迷った時・困っている時・治療が長期にわたっている時など、まずは、相談される事をおすすめします。

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